研究活動・論文

5%以上の体重減少が達成できれば肝機能も改善する―特定保健指導のデータを分析してー:第67回日本人間ドック・予防医療学会学術大会で発表

2026年10月28日

研究を行った部門:
一般財団法人淳風会健康管理センター大安寺

研究を発表した者:
牧野 若菜(産業保健部産業保健課・保健師)

学会発表情報

発表者 牧野 若菜、稲谷 理沙、遠藤 恵子、吉原 正治、井上 和彦、春間 賢、川上 憲人
演題 「特定保健指導における体重の減少が肝機能に与える影響についての検討」
学会 第67回日本人間ドック・予防医療学会学術大会
熊本市、2026年9月4・5日

ポイント

  • 体重が5%以上減少した対象者において、肝機能数値の低下が認められた。
  • 体重減少は肝機能数値の改善と関連し、特定保健指導における体重管理の重要性が示唆された。

発表内容

当センターにおける特定保健指導の機会を肝機能改善に役立てることを目的として、2023年度に当会で特定健診・特定保健指導を受診し、2024年度も当会で特定健診を受診した人のうち、一定の条件を除いた1,777名を対象に体重減少率と肝機能および生活習慣の変化の関連を検討した。

2023年度と2024年度の特定健診結果において5%以上体重減少した群をA群、それ以外をB群とし、肝機能が5%以上低下した場合、特定健診標準的質問項目が良い内容に変化した場合を「改善」とし、A群とB群(男女別)の肝機能変化率、肝機能および生活習慣の変化との関連を検証した結果、肝機能の変化率は、A群ではAST、ALT、γ-GTのいずれも低下しており、B群と比較して有意な差を認めた。肝機能が改善した人の割合に着目し、肝機能および生活習慣の変化との関連を比較した結果、男女ともにA群では、AST、ALT、γ-GTの改善率がB群よりも有意に高く、男性は運動習慣、遅い夕食時間、間食習慣、女性は歩行速度、間食習慣で改善を認めた。さらに飲酒習慣がない対象者の解析でも、男女ともにA群ではAST、ALT、γ-GTの改善率が有意に高く、男性は運動習慣、食事速度、間食習慣、女性では間食習慣に改善を認めた。

以上から、5%以上の体重減少を達成した対象者では、肝機能数値の低下が認められ、また、体重減少は、肝機能改善と関連し、特定保健指導における体重管理の重要性が示唆された。

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