健康経営Declaration of health management
健康宣言
淳風会は、従業員の健康保持・増進に配慮した組織を創造し、健全な経営と一体化していくことで、より充実した保健医療及び労働衛生サービスを提供することが可能となるとの信念のもと、「健診と医療で健康な社会づくりに貢献する」を経営の理念として、一人ひとりの健康を守り、豊かな家庭づくりに貢献し、快適な職場をつくり、健康社会の実現に貢献してまいります。

経営課題と健康経営について
本会理念である健康な社会づくりおよび良質な医療の提供への貢献を実現するためには、保健医療専門職と一般職がともに必要な知識や技術を学び、潜在能力を生かして最大限の業務パフォーマンスを発揮することは必要であると考えています。
健康づくり、ポジティブメンタルヘルスの取り組みにより、職員の心身の健康とエンゲージメントを向上し、業務パフォーマンスの向上を目指します。同時に、職員の健康と幸福の実現を目指します。
健康経営実施体制
重点課題
「がんの早期発見、早期治療」
がんの早期発見・早期治療のため、がん検診受診率の目標を90%と設定し、受診しやすい環境整備とアンケート調査による受診状況の確認を毎年行っている。また、福利厚生制度の一環として、2019 年より財団が全額保険料を負担する「三大疾病保険制度」と「無配当団体医療保険」を導入している。(「三大疾病保険制度」と「無配当団体医療保険」を合わせて、「ロングライフサポート」と呼ぶ。)安心をして治療を受けることができる体制を整えている。
主な取り組みと結果
職員の健康診断の項目にがん検診内容を含むことに加え、オプション検査の一部無料化も行い、健診項目を充実させている。2022 年度がん検診受診率において、胃がん検診(85.6%)、子宮頸がん検診(72.0%)の2 項目が、目標としている90%に達することができなかった。未受診理由を精査し、受診行動に繋がる支援に取り組むこととする。

「生活習慣病予防」
生活習慣病予防対策として、職員のヘルスリテラシーの向上を目的としたe ラーニングを毎月、様々なテーマで実施している。e ラーニング受講後、アンケートを行い、その結果を職員へフィードバックをすることにより、職員全体で健康への理解と関心度を高めてもらうよう取り組んでいる。また、2018 年度より活動量計(携帯することにより、歩数、消費カロリーが記録できる。体組成計、血圧測定の記録と連動も可能)に、入退室機能を付与し、全職員が常に携帯できる環境を提供している。活動量計の活用(活動量を増やす習慣)の定着により、職場全体での意識向上を図り、将来の疾病予防を目指す。加えて、定期的なウォーキングイベントの開催を行い、活動量の向上も目指している。
主な取り組みと結果
- 健康リスクの高い職員に対しては、産業医と保健師などが個別にフォローを行っている。
また、二次検査の受診を促しており、二次検査受診率100%を継続している。
- e ラーニングの実施
- 「2025 年までに喫煙率ゼロ」を目標に、産業看護職からの禁煙個別アプローチ等、喫煙率減少に向けた取り組みを行っている。
2021 年度喫煙率(2.8%)
- 活動量計の利用促進。
活動量計利用率97.1%(体組成計78.8%、血圧計83.3%)、
イベント期間中における歩数の増加(イベント直近3 か月の平均歩数3,648 歩→イベント期間中の平均4,287 歩)


「定期健康診断の有所見者の減少」
定期健康診断における有所見率2021 年54.3%であり、全国平均58.7%と比較をすると低い。しかしながら2018 年53.9%と比較すると悪化傾向である。
項目別では全ての項目において全国平均値より低いが、血中脂質検査36.9%と全国平均33.0%と比較をして高い。そこで、2022 年度は脂質改善に特化した対策を行った。
主な取り組みと結果
- 脂質異常症改善に着目をしたe ラーニングの実施(食事・運動・アルコール)
- ウォーキングイベントを3か月間へ延長し、運動習慣のきっかけづくりの実施。
その結果、2023年度有所見率51.8%、血中脂質検査33.2%と改善がみられた。
- 生活習慣病予防への早期介入を目指し、定期健康診断時において職員全員にHaA1c の追加を行った。
血糖検査有所見率2022 年9.8%が2023 年13.0%と上昇し、全国平均値12.7%と比較をして高く、
血糖値の検査のみでは把握できなかった現状を確認することができた。2023年度は血糖値改善に特化した対策を展開する。

「高ストレス者の減少」
メンタルへルス対策を継続的に行っており、高ストレス者割合は、2021年度8.6%で、2018年度11.3%より低下している。
主な取り組みと結果
- ラインケア研修、セルフケア研修の実施。
- EAP サービス契約を行い、相談対応が行える環境整備
- ストレスチェック80 項目の実施
2022年度の高ストレス者割合は13.3%であり、2021年度より悪化している。
2022年度より全施設同時期にストレスチェック実施をしたことにより、実施時期が繁忙期へと変わった施設もあることが要因の一つである。
単純に前回との比較はしがたいが、10%を超えているため、高ストレス者対策が急務である。
- ストレスチェック事後措置の充実が課題。また80 項目実施を活かした取り組みを展開予定。
「離職率の低減」
最大限の業務パフォーマンスを発揮するため、質の良い人材確保は重要であると考えている。長期的な人材育成はもちろん、女性の多い職場のため子育て世代にも働きやすい環境を目指し、勤続年数の延長を目指している。
主な取り組みと結果
- 福利厚生の充実(未就学児への看護休暇、子育て支援の充実)
- 人材育成の充実
- キャリア形成奨励の設置と拡大
- 一人あたりの保健事業費の充実(2018年45,000円→2022年79,000円)
- 勤続年数:2015年度8.9年、2022年度10.2年(男性13.1年、女性9.0年)
職員の生活の質の向上
職員一人ひとりが思い描く充実したライフプランを実現しながら、安心して長く働き続けることを目指している。
- 有休取得日数 2018年度11.0日→2022年度13.5日
- 有休取得率 2018年度62.8%→2022年度79.1%
- 生き生きと目標を持って働ける環境づくりを目指す。
労働災害防止への取り組み
「労働災害防止への取り組みにより、より安全度の高い職場を目指します」
【重要取り組み事項】
1. 放射線機器利用による被ばく対策
2. 採血業務における針刺し事故防止対策
3. 健診車運行業務における交通事故防止対策
1. 放射線機器利用による被ばく対策
目標:医療スタッフの被ばく線量が「線量限度」を下回る
(対策)
- ① 放射線機器利用に関する標準作業書の遵守
- ② 特殊健康診断(電離放射線)実施による健康管理(2回/ 年)
- ③ 放射線機器利用従事者への入職時及び定期教育
- ④ 個人線量計を用いた実効線量や等価線量の個人モニタリングを実施し、結果を安全衛生委員会にて報告
- ⑤ 放射線機器設置エリアにおける放射線量の計測(1回/半年)と放射線機器の点検(毎日)
(評価)
2022年度 すべての医療スタッフの被ばく線量「線量限度」以下
2. 採血業務における針刺し事故防止対策
目標:採血業務における針刺し事故を発生させない
(対策)
- ① 採血業務に関する標準作業書の遵守
- ② 採血業務に関する入職時及び定期教育
- ③ 作業環境整備(安全注射器等の利用、専用廃棄容器の十分な数の設置等)
- ④ インシデント事例への対策と実践
- ⑤ 採血業務従事者の体調管理(作業前確認)
(評価)
2022年度 針刺し事故件数 1件
3. 健診車運転業務における交通事故防止対策
目標:健診車運行中の交通事故を発生させない
(対策)
- ① 安全運転管理者の選任
- ② 運行業務従事前の適正確認(健診車両運転技能認定チェックの実施)
- ③ 運行計画の作成
- ④ 常務前健康チェックの実施(アルコールチェックと体調チェック)
- ⑤ 健診車の点検・清掃(乗務前後)
- ⑥ 安全運転講習会の開催(1回/ 年)
- ⑦ インシデント事例の分析と対策の検討
- ⑧ 車輌バック時、バック誘導を必ずつける
- ⑨ バック誘導講習の開催(不定期)
(評価)
2022年度 交通事故件数 0件
健康経営取り組みの結果

淳風会健康管理センターの健康経営年表
