10月20日(金)
10/20(金)山陽新聞さん太ホールにて、市民公開講座を開催いたしました。淳風会では年に3回、県民の皆様に健康づくりのノウハウや意識を高めていただくことを目的に、様々なテーマで市民公開講座を開催しております。
今年度2回目となる今回は、【大腸がん 正しく学ぼう】をテーマに、2部構成で講演を行いました。
第1部は【大腸がんの現状と早期発見】をテーマに、淳風会健康管理センターの笹井貴子先生にご講演いただきました。
大腸がんは早期発見・早期治療により95%以上の方で治療可能ながんであるにも関わらず、罹患率・死亡率ともに右肩上がりが続いている現状。そしてその背景にある、「無症状」を理由とした大腸がん検診の精密検査受診率の低さの課題。笹井先生からは、「症状が出現する=進行がんのサインであり、治療が困難である可能性が高いこと」「大腸がんの発生部位によっては、進行がんになっても無症状のまま経過するものがあること」を強調したうえで、改めて早期発見・早期治療の重要性についてお話いただきました。
第2部は【ここまで進んだ大腸がんのおくすり~免疫、ゲノムって何?~】をテーマに、健康管理センター倉敷センター長 山口佳之先生にご講演いただきました。
どんな病気も、早期発見・早期治療に繋げること以上に、その後の生存率を上げる方法はありません。しかし、医療も日々進歩を続けます。山口先生の講演では、「がん薬物療法の種類、大腸癌薬物療法の歴史、進行・再発大腸癌化学療法の進歩、外来治療の実際」など、がん治療の進歩と現在に焦点を当てたお話をしていただきました。現在、がんゲノム医療や免疫療法といった新規治療も開発され、かつては「打つ手なし」とされた方にも、新たな治療の道が見えてきているようです。
医療の進歩に感心する一方、やはり早期発見・早期治療が何より重要であると感じる、大変興味深い内容でした。今回の学びを十分に活かし、引き続き受診者の皆様の健康に寄与して参ります。